留と「聻」
- ogiso
- 5月1日
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留と「聻」の文字と、コウヨウザンの木。
湯舟沢川の留(堰)があった場所、この左岸岸壁に「聻(しゃく)」の文字が掘られています。この字を門に書いて張ると、“百鬼遠離”するそうです。寛保元年(1741)に彫られたもののようです。ようやく岸壁に彫られているのを見つけました。
蒲 松齢の書いた「聊齋志異」に「死為鬼,鬼死為聻。鬼之畏聻,猶人畏鬼也」とあり、「人が死ぬと鬼となり、人々は鬼を見て恐れる。その鬼が死ぬと聻になり、鬼たちは聻を見て怖がる」ということだそうです。
湯舟沢川は、ここ留で一番の地峡部となります。湯舟沢には伊勢神宮の遷宮材を用達した湯舟沢山があり、材木は川狩りといわれ、川で運材されました。所々に留(堰)を築き、一条の流路を設けて流し、やがて木曽川本流に集めました。
湯舟沢にはコウヨウザンの木が単独で生育しています。コウヨウザンは中国・台湾に分布する常緑高木のヒノキ科の針葉樹であり、成長が早くスギの約2倍の速さで成長すると言われています。

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